牧原出氏「グローバル化の果て」

朝日新聞 6月28日 インタビュー記事

要点

1.グローバル化の結果 GNP 1960年の60倍 G7のシェア65%から46パーセント貧富の分断 教育による富裕層の固定化 負のグローバル化

メリトクラシー(能力主義▪実績主義至上主義) 徳のないリーダー(トランプ ジョンソン)

徳のないデモクラシーに希望や変革の力はない。

貧困や分断による弱者を救いとる力を作り出す。集中かに抗う徳をもつリーダー。

 

2.自由と人権は基本的な価値観であり続ける。

権威主義国家が暴力的になっている。民主化の進まないグローバルサウスが今後民主化に向かうかどうか

ロシア 米英による既存の世界秩序への挑戦 ロシアの挑戦に乗じて新たな軍事紛争は起きていない。共存を通じて発展をめざすという世界像が今だ信じるに足ると思われている。

 

3.グローバル化を加速させたデジタル技術の革新には危機が潜んでいる。ネットはGAFAのような企業経営者やロシア中国などの権威主義リーダーの欲望に適合的なツールになっている。フェイクや罵詈雑言の場所となっている。

 

4.十年代の「富や情報が一部の人の意向に左右される」といった世界観への疑問が強く発せられ始めている。Z世代の異議申し立て。地球環境、富の集中にしろ現状を変えない大人たちに対して それは間違っている と異議申し立てをするひとたちがふえている。

 

5.日本の課題は人口減 移民の受け入れ方法が課題。

安倍、管政権は力任せの政権、リベラルと距離をおく。温暖化や貧困といった世界的課題に無力という意味で徳に欠ける。政治が科学コミュニティと厚みのある対話を重ねて、グローバル化後の世界に立ち向かう政策を作ることが望まれる。